2010/02/04

メディアには出ない検察の敗北・問題点

小沢氏の不起訴が決まったそうだ。小沢氏の秘書を3人も逮捕しておいて、さんざマスコミに情報をリークしておいて、不起訴だ。もうこれは検察の敗北の何物でもない。今回の捜査劇は、国策捜査との批判も出ている。検察の威信は地に落ちた。本丸を取れないでここまで大騒ぎしたのでは、これは税金の無駄遣いでもあるまいか。色々なところに捜索に入って、方々に迷惑を撒き散らしてもいるのではあるまいか。

ところが、そうした事はメディアには出てこない。メディアの情報源は検察側だから。今回の捜査劇でもそうだったが、メディアの多くの記事は噴飯ものだった。「関係者からの証言によると・・・」という全く事実の検証性のない情報を垂れ流し放題垂れ流した。私は今まで、もうちょっとましだと思っていたのだが、全く失望してしまった。日本の新聞の信憑性は、ゴシップ週刊誌と同じレベルだ。

読売新聞の記事
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100204-OYT1T00165.htm

負けた検察側からの最後のリークといった所なんだろうが、とても見苦しい。
何で検察が敗北した原因と、検察自身の問題点、欠陥を整理するような記事が出ないもんか。御用メディアにはしょせん無理な話なのだろうか。

一方郷原信郎という名城大の教授は、元秘書の石川議員が起訴されても、無罪になる可能性も示唆している。そもそも小沢氏の政治資金団体の収支報告で、小沢氏本人からの資金の出し入れの虚偽記載に悪質性を見出すことが無理ではないだろうか。検察は4億円という金額の多寡に悪質性があると言っているが、確かに4億円は巨額(少なくとも私にとって)ではあるけれど、それ自体に悪質性を見出すのは、金持ちは悪質という先入観にも似ている様に思われる。結局、時が過ぎてみたら、みんな無罪。無罪になった頃には、国民の誰もがこの事件を忘れている。

結局検察の効用は、ゴシップの垂れ流し。

郷原氏によれば、検察の体制も今や危機に瀕しているのだそうで、それは法曹官僚が検察庁を支配している実態が問題なのだとか。要するに世間知らずの専門バカの集団ってことね。

しかも検察庁が刑事司法を独占しているのだから、これは問題。今の検察庁の常識は一般人のそれとずれが生じて来ているのにも関わらず、この独占によって様々な弊害や機能低下を起こしているらしい。

ここに民主的な風穴を明けなければならないのは必然といえる。検察機構を監視、評価する第3者委員会とか、これを機会に検察にどんどん風穴を開けてもらいたいもんだ。日本もチェックアンドバランスの制度を発展させていかないと、いつまでも成熟した民主国家になれない。

2 comments:

  1. ご無沙汰です!

    小沢の件はこの辺がなかなか面白いです。

    http://g2.kodansha.co.jp/?p=3545

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  2. とーるさん、お久しぶり。

    教えてもらったところは、確かに面白いといえば面白いんでしょうが、この人の単なる夢物語を語っているだけという気がしてなりません。笑

    こういう夢物語を書ける人も、国民の娯楽提供には大変役立っていると思いますので、今後もし小沢氏逮捕があったら、ロッキード以来の活躍が出来るのでしょうね。

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