「はだしのゲン」閲覧制限 松江市教委協議、結論先送り
http://www.asahi.com/edu/articles/OSK201308220021.html
昔の漫画は暴力的表現がどぎつかったから、現代の子供たちにそれを無制限に触れさせるのはどうかという問いであったなら、これは制限も仕方ないのではないかと思う。暴力表現なり、性的な表現は少なくとも子供に対して何らかの制限が必要であり、市町村の個別対応というよりは、国の共通基準が必要だと思う。
原爆による被爆や反戦を題材にした漫画が、過激な暴力的表現で子供達に何らかの閲覧制限が必要であるという結論に達したならば、被爆体験及び反戦教育より閲覧制限が優先されるべきと思う。例えば、閲覧には親の要請なり、承諾を必要とするなどの措置も考えられる。鳥取市が取っていた閲覧制限は考慮に値するかも知れない。しかし、閲覧に校長の許可が必要という松江市の制限はあまりに官僚的に映る。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AF%E3%81%A0%E3%81%97%E3%81%AE%E3%82%B2%E3%83%B3
日本は欧米と比較して、公衆に対する暴力的表現、性的表現に寛容であると思う。しかし、その寛容さが子供に悪影響を及ぼしていないか、という観点でこの問題が議論されるのであれば、いい機会になると思う。というか、是非そうしてもらいたい。
一方で松江市の今回の「はだしのゲン」閲覧制限に関して言えば、市議会がこれを否決しているにも関わらず、教育委員会の権限で行った点について是非が問われなければならないと思う。市議会は市民の代表であるので、市民の民意が閲覧制限を否決したことになる。ところがその民意に反して、教育委員会が一部の陳情を独断で受け入れ、閲覧制限を行った。そうであるならば、これは行政先走りの批判を浴びなければならない。
また、漫画が共産党との関連があるとし、歴史をねつ造している、という批判を受け入れて閲覧制限を課したならば、これは行政の思想への介入であるので、即座にこの制限を撤回しなければならない。
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