人間的な視点、人間が作りだした科学的な理論からはそうなんだろう。しかし、写真にネガ・フィルムがある様に、例えば科学でも説明がついていない不可解な存在の視点から見れば、超自然的な存在に支配されているのが人間でもある。神が創造した似姿が人間。
人間には心がある。その心は、体を通り越して、他人の心にも共感する。人間の心は、ただ独りだけはたやすく折れてしまう程脆い。体は単独であるのに、心は他人の心や、他の生物や自然の世界の繋がりの中でしか存続出来ない。
人間の境界、肉体の境界は残酷までにありありとしている。痛みがあり、憎しみがあり、飢えや欲望、恨み、恐れ、それぞれがこれでもかと、人間の境界を作り、そして孤独にする。
人間の境界、心にはその境界がない。そして、肉体の境界を飛び越える事が出来るからこそ、孤独が癒される。神がいて、聖霊がいて、天使や妖精、幽霊がいる。そして、悪霊、妖怪、怪物、悪魔。人の心の陽と陰。心は陽と陰とに揺れ動く。
人間の境界、それは体と心のあやふやな存在で、いつも揺れ動く。境界は時に残酷で、時に無限に世界とつながる。
人間、夢を見ようと思えば、天使とも悪魔とも会話が出来て、あらゆる世界に飛んでいける。無限の自由。縛ろうと思えば、限りなく孤独で、悲しみと、絶望と、悔恨に沈んでいく。深い闇の中に、抗う術もなく永久に凍っていく。
人間の境界、そうみれば
人生は泡沫の夢。そう飛び越えて、そう割り切ってこそ無限の自由。
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