日本では火力発電が30%しか稼働しておらず、原発がなくなっても火力発電でまかなえるらしい。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-20049520110315
現在の東電による電力不足は、火力発電所も損害を受けたからだ。
福島第一原発は事態が収束したにしても、ここはお釈迦だ。最悪の場合、周囲何キロも含めて立ち入りさえ出来なくなる。そうなると損傷していない(はずの)第二原発も立ち入り禁止区画に入り、稼働不能となる可能性がある。
何よりも故郷と住む家を追われてしまう地域住民が悲劇だ。
またその場合、日本の電力はどうなるの?と心配していたが、それはないらしい。火力発電所は半分も稼働していない。
ただ、火力発電は二酸化炭素を排出するだろうから、地球温暖化に影響しそうだ。紹介サイトによれば、現在火力発電に使っている原油が36万バレル/日。原発をやめて全て火力に切り替えると、これに20万バレル/日が増える。確かに相当な二酸化炭素排出量になるだろう。
原発は、放射能は出しても二酸化炭素は出さない。石油依存は、中東の情勢など供給に不安定要素を抱える。カダフィ—が自分の国民を殺戮すると、日本の電気代が高くなる、といったとんでも因果関係がさらに強まる。
しかし、これだけの事故を目の当たりにして、原発の安全性について抜本的な見直しをしない、という訳にもいかないだろう。事故が起きて放射能が漏れてからでは手遅れだ。日本ではマグネチュード9かそれ以上の巨大地震がどこでも起こりうり、どこの海岸線でも10m以上の津波が襲う危険性を有している。平坦な海岸線でも、津波の複合干渉で巨大化する。
モノばかりではない、熟練技術者の育成と維持、緊急時に備えた人員配置の見直しなど、人の要素も見直されなければならない。様々な情報を見ると、現場では色々な不満が溜まっていた。
少なくともこの様な災害に耐えられない原発は早急に稼働を停止しなければならない。その検査は第3者機関を設けて、多岐に渡る専門家から構成されなければならない。官僚上がりや弁護士はいらない。そうした厳しい見直しがなされるべきで、その間の代替え電力は火力で賄われるべきだろう。
こうした厳しい措置は海外からの信頼回復にもつながると思う。今は、日本は大変厳しい安全基準を維持している国で、今回の事故はどうしようもなかった、という同情的な評価を受けているが、いずれ事故の詳細が明らかにされれば、人災的な側面や原発の構造的欠陥が明らかにされよう。新たなる批判が巻き起こる。日本の原発への不信も深まる。こうした批判や不信に応えていくためにも、厳しい措置が必要になるだろう。
最後に、福島第一発電所については、1日も早い事態の収束と、被害の最小限化を願わずにはいられない。極度に疲弊しているだろう現場作業員の無事も祈りたい。
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