2010/01/19

地熱利用と地震

意外だったのが、スイスには火山がない。
山は高いし、山だらけの国なのに火山はない。よって地震も少ない。しかし、地殻は大変ゆっくりだが動いており、スイスアルプスは引き続き隆起しているのだそうだ。もしかしたら、何十万年後にはスイスアルプスもヒマラヤ並みの高さになるかも知れない。

よく考えてみたら、こんな山国なのに温泉が少ない。やはり火山がないということと無関係ではないだろう。それでも地熱利用には力を入れているそうだ。地中を5キロも掘り進んで行くと、地熱は200度にも達するとの事。ここに水を通せば温水になって戻ってくる。

なんで地熱が発生するかというと、ウランの様な天然の元素が徐々に崩壊する時に発生する熱が溜まるんだそうで。地熱とは何と天然の原子炉なんだそうだ。びっくりした。知らなかった。

地熱利用とは熱を取りだすだけだと思ったら、夏場は冷水で部屋を冷やし、暖まった水を地中に返すという逆利用もしているんだそうで、結構リサイクルになっている。スイスはこの地熱利用の分野で世界のトップを走っているとか。

地熱利用は今後進んで行くらしいけれど、地面を5キロも掘らないといけないとなればご家庭でどうぞという訳にはいかない。また、バーゼルで地熱発電の試験プラントを建設したら、地震が発生し、住民が大騒ぎ。何せめったに地震の起きない国だし。スイスの建築物はお世辞にも地震に強いとはいえない。震度5の地震でもやって来たら、多分壊滅状態だ。

ということで、現在このプラント計画は中断しており、地震との関係を調査中だとか。地面をいじれば、やはり地面からリアクションが来るというのは理にかなっている気がする。

ということはだ、日本ではそこら中で温泉を得るために地中から水を抜き出しているが、これは地震の誘発になってはいないだろうか、と思ったりするのだが、もともと火山だらけで地震の宝庫なんだから、温泉で地震が少し増えた所でどうってことはないのかも知れない。でも、地盤沈下はあるだろうから、遠い将来温泉の取り過ぎで日本沈没。笑

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