東電の電気料金値上げが社会問題になっている。原発事故を起こし、その賠償やら緊急の石油や天然ガス発電置き換えなどのコスト増が原因とのこと。現在東電は年間6000億円以上の赤字らしい。
電気料金値上げは仕方ないのかなぁ、などと思っていたら、「東電、数千億円の黒字に転化も」などというブログ記事を目にした。この記事によれば、この円高が続くご時世に、1ドル102円の円安レートで原油を買っているのだという。これを円高の今の実勢レートで購入できれば、なんと数千億円の黒字に転化も可能なのだそうだ。
是非そうしてほしい。それで、原発なしで、しかも、電気料金の値下げをしてほしい。大体1ドル100円以上って5年も前のレートだし。
因みに、LNGの輸入価格も日本は世界で一番高いのだそうだ。天然ガスを世界一高い値段で買っていることなど、自慢にはならない。ざっとヨーロッパの倍の値段で買っている。アメリカのシェールガスの値段と比較すると6倍。6倍って、どんな高価格で買っているのよ、だっ!怒
記事によれば、天然ガスが恒久的に原発を代替できるのだそうだ。電力会社は、それでも黒字になるのは間違いあるまい。
では何故、こんな高価格で原油を買い続けるのか。
ヽ(。_゜)ノ
原子力発電は経済的なのだというプロパガンダをよほど維持したいのだろう。
確かに原子力発電の燃料費は安くつく。しかしこれはプラントの膨大な建設費用と後の同じく膨大な処分費用がかかる。万が一事故になったら、福島が示したように何兆円もの損失となり、結局税金がそこに注がれる。ただでさえ住める国土が少ない日本で、居住できない地域まで生んでしまう。記事にもあるが、原子力発電のコストは決して安価ではない。それが表面的に見えないようになっているだけなのだ。
【記事抜粋1】
東電、数千億円の黒字に転化も
http://blogos.com/article/36001/
「原発ゼロの日」が… ‐ 鈴木耕
4月2日の「モーニングバード」(テレビ朝日系)で、原油輸入価格への疑問を取り上げていた。この番組では、火力発電の主力になりつつある液化天然ガス(LNG)の輸入価格のいい加減さについても、少し前の放送で触れていた。
僕は「なぜこの超円高の中で、原油の輸入価格が高いままなのか。以前のレートのまま輸入する電力会社はおかしいのではないか」と、言い続けてきた。少し前の「愛川欽也のパックインジャーナル」でも指摘した。それに対して「輸入量の長期安定化のために契約も長期契約になるから、円安時期に契約した価格が現在も維持されている。多少の割高は仕方ない」という反論が寄せられた。
しかし「モーニングバード」によれば、現在1ドル=102円という価格で輸入しているという。現況は1ドル=80円前後なのだから、実に2割も高い価格で輸入していることになる。現在、東電は年間6千億円以上の赤字だと言うけれど、ある計算によれば、実勢価格で輸入できれば逆に数千億円の黒字に転化するはずだという。
では、東電はどういう根拠で赤字だというのか。その点については「お答えできません」「計算の根拠は答えられません」「現在、産油国とどういう交渉をしているかは明かせません」などと、東電は取材に対して答えたというのだ。
LNG価格については、僕は前に別の理由から疑問を指摘した。LNGの価格そのものが世界では下落しているのに、日本ではなぜ、かつての高価格を維持したまま輸入しているのか、という疑問だ。この番組でも同じ疑問を提示していたが、電力会社からの答えはないままだという。
【記事抜粋2】
天然ガスが恒久的に原発を代替できるこれだけの理由
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20120319/229950/?rt=nocnt
腰を据えた調達コスト低減戦略が必要
しかし、その場合に日本が世界一高いLNGを購入し続けていることが大問題となる。
現在の日本のLNG・天然ガス購入価格は、平均で百万Btu(英国熱量単位)当たり16ドル以上である。シェールガス革命が進行中の米国の天然ガス価格はわずか2.5ドル、欧州の天然ガス価格平均は8〜9ドル、ドイツがロシアから長期契約で輸入している欧州では割高な価格が10〜11ドルで、いかに日本が飛びぬけて高い価格で調達しているか一目瞭然だ。
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