2010/02/26

ローザンヌのトラブル覚書

商売をやっていると、自分が期待したとおりに行かない事に直面する事は良くあるし、去年はそれで大変焦った。今年はと期待していたが、早速躓いてしまった。働けど、お金が入らない。過去にもそういうトラブルがあり、今回が3回目。最悪の場合、裁判沙汰にもなるので、今までの状況を忘れないうちに書きとどめておく。

1月11日から15日までの5日間、ローザンヌのC社で働いた。
1月18日5日間の労働分と、昨年の9月に行ったC社のレストランでのイベントにおいてリースした食器類のうち、破損された分の補償を合わせて請求した。1月の労働分が1,711.75-フランで、補償分が469.00-フラン。合計2,180.75-フランの請求となった。食器類はレストランの扱いが乱暴であったため、3分の1程度が破損してしまった。支払いは15日以内との約束。この条件は以前から提出しており、C社からも確認済みだった。

2月2日に口座を確認しても、入金されていない事がわかり、確認を入れた。社長のL氏に電話をしたら、既に処理を行っているとの返答だった。
2月5日C社のレストランが新しく開店するというので、そこの住所を尋ねると共に、面会を申し入れた。面会のついでにそのレストランを訪問したいと考えていた。
2月10日、何度も連絡を入れているのに返答がなく、入金もないので督促状を送った。C社で働く日本人に尋ねたら、L氏はバカンス中だとの返答だった。
2月15日、L氏から新規開店のレストランの住所を知らせるメールがあったが、面会の事には触れておらず、支払いの返答もなかった。早速面会を申し入れる。また何度もL氏の携帯に連絡を入れるが、彼は出なかった。連絡が欲しいと伝言を残したが、L氏から電話が来る事はなかった。
2月22日、L氏からの電話は一向にないが、メールがやって来た。それには、支払いは今月中に行うとの事だった。
2月23日、L氏からメールがあり、破損した食器の補償はしないと書いてきた。何故なら、その様な契約はなく、私が勝手に食器を持ち込んだからだという事だった。早速、イベント前に提出したリース文書とその明細を送った。
2月25日、L氏からメールがあり、昨年9月のイベントの時に、食器とは別に破損していた製粉機の修理に1000フラン電気屋に支払っているので、もうこれ以上補償についての支払いは出来ないとの事だった。返信として、製粉機が故障したのも搬送が雑だったりするそちらの原因であって、その修理費が理由で食器破損の補償が出来ない、というのは納得出来ない旨を書き送った。
2月26日、C社からの入金は一切ない。今日入金がなければ、2月中に支払いをするという約束は破られた事になる。

この他、C社が契約した、私へのライセンス料の支払いも行われていない。今年はC社との関係でローザンヌでの仕事が増えると期待していたが、全くの正反対で、お金すらもらえない状況に陥ってしまっている。取引のあるジュネーブの食品会社の社長から聞いた話だと、大きい会社でも資金繰りが悪くつぶれるところもあるし、C社は金払いが良くないよ、と言われた。

5 comments:

  1. Shuです。久しぶりにブログを覗かせてもらい、自分も今日同じような督促メールをだしたばかりでしたので、書き込みました。

    ドイツ時代は会社員でしたが、お金を踏み倒す人がこんなに多いのかと驚き、嫌な思いも多々しました。
    今でもドイツのお客がいるので、やはりお金を回収するのに何ヶ月もかかる人がいます。

    とある会社の仕事は、スイスに来てから、別のお客に紹介され受けたのですが、一応昔のお客で知り合いでもあり、どんな人物かはよーく知っていたので、受けるのに躊躇しましたが、受けてしまいました。

    電話をしても繋がらず、しかし、払う意思を見せつつ払わない。のりさんが書かれている事、そのまま同じです。
    電話も「いま忙しいから、5分でかけなおします!」と言うのですが、かかってきた事はないですね。

    こういう事に関しては、諦めない方なので、最後は何とか払ってもらうのですが、毎度作業がある度に難儀します。
    自営業って、こういう時しんどいですよね。

    のりさん、心中お察しますが、頑張ってください。

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  2. Shuさん、どもです。

    そうですかぁ、ドイツ人も踏み倒すのですね。私はガリバーという旅行会社(本社イギリス)でも、やりあいました。この会社もすごかったですよ。いくつかの問題があって、相手に対応を迫ったところ、対応してもいいが、その場合は来年の契約はない。どちらがいいか、とか言って来ました。

    私は来年の契約はなくてもいいから、即対応して欲しいと申し出たのですが、結局解決するまでに、さらに半年ぐらいかかりました。

    スイス、ドイツ、イギリス、はっきり言って、ヨーロッパみんなそうなんじゃないですかね。

    スイスでは2回督促を出せば、後は商業局に訴え、次いで裁判という運びになります。それをやるしかないのですが、全く疲れます。これがドイツがらみだともっと複雑でしょうね。

    ある機械の導入で躓いた事があり、それはオーストリアのメーカーでしたが、補償を求めた所、その会社は倒産したので補償は出来ないと返事が返って来ました。ところがよく調べると、偽装倒産だったんですね。

    でも、文句があるなら欧州裁判所に提訴してもらいたいと言われ、手も足も出ませんでした。そこでこの経緯を日本文と英文にしてネットで公開したのですが、検索でひっかかるようになって、ようやく相手が動き出したという経験があります。

    日本でも会社役員時代に、取引会社が民事再生法の適用を申請して、数千万もの売掛金がパァになったとかの経験があるのですが、その時は社長じゃなかったので、今ほどの切迫感はなかったです。

    でも、その時の会計担当重役の動きは素晴らしかった。性格的には好きになれない人だったのですけどね。ですので、私も自営業者になって、金銭の焦げ付きが発生した場合は、例え嫌われても、その会計担当重役の非情なやり方を見習おうと思ってます。だって、お金が入らないと、零細事業主としては死活問題ですからね。

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  3. 偽装倒産は、ドイツでもありました。会社の形態がGmbHだと、一切の負債はチャラで、資本金以外の損失はほぼ出ないようになっているので、一旦潰して、また別人の名前で同じ商売を始める人がいます。

    ドイツでは、経営者が会社をクローズした場合、2年間は同じ商売を経営者として始めることが出来ません。
    そこで、彼らは友人や親戚の名前を借りて、会社を登録。
    表には一切顔を出さず、実際の運営は裏から自分がやるといったやり口です。これで2年間逃げて、また経営者の名義変更をするわけです。

    登記簿上は一応倒産ですが、借金を逃れ、同じ手口で同じ商売を続けているので、偽装と言って良いと思います。
    これが一番手を焼きました。同じ経営者と分かっていても、新しい会社には、当然過去の請求が出来ません。

    中には1年間に何回も、会社登記と倒産を繰り返している人もいて、呆れてしまいます。

    従業員の給与踏み倒しも多く、訴訟になるケースが多いですね。被害を受けた従業員も確か数ヶ月以内に、裁判所に申し立てないと、それ以降2度と請求が出来ません。

    期限付きで来ている、日本人学生やワーホリの人は、そういったことも当然知らないので、特に被害にあいやすいそうです。のらりくらりと、かわされているうちに、帰国の日が来てしまいます。

    ひどいのになると、無登録で会社をやっている人もいて、当然税金も払ってません。ある日、この人は事件が起きて忽然と姿を消しましたが、こういう事があるんですね。

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  4. ドイツでも偽装倒産あるんですね。
    オーストリアの会社で私が遭遇したケースでは、父の会社を一旦倒産させ、娘が継ぎました。結局一族経営をしている。こんなんありかと思いましたよ。

    信用のある会社だけ付き合えばいいのでしょうが、大手でもひどい事をやるところもあるし、常にリスクがつきものですね。

    入金は常に監視し、支払いは慎重に、金銭がらみの問題が生じた場合は、情を交えず事実のみに沿って迅速に対処する。出来る対策としては、こんな所でしょうか。

    言葉の不自由な日本人がこんな問題に直面したら、ほとんどが泣き寝入りでしょうね。

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  5. L氏から電話があって、この記事の内容の即時削除を求められました。電話では5分以内に削除しなければ、訴えるのだそうです。

    別に会社名だとか、個人名を公表している訳ではないので、どの様に訴える事が出来るのか不思議です。仮に訴えが起こされた場合、そちらの方が公になると思います。

    一方2月中までに支払うと言ってきたものは、3月1日現在でも入金が確認されません。この未払いの件に対する回答は「支払わなくてはならないものは支払う」ということでした。本人が2月中に払うと言った事から、表現が微妙に変化しています。

    先週の土曜日、2月26日付で、2回目の督促を送りました。残念ながら、この未払いの回収には公的機関の手を借りそうです。

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